こんにちは。KoKeBeeアンバサダーの麻里です。これまで5回にわたって、マイクロプラスチックのモニタリング調査、研究をされている東京農工大学の高田秀重先生にお会いしてお話を伺ったときのことをまとめてきました。
高田先生に会いました①
高田先生に会いました②
高田先生に会いました③
高田先生に会いました④
高田先生に会いました⑤
前回の投稿では、マイクロビーズやマイクロカプセルについて書きました。衣服や制汗剤などへの香りは付けは、そんなに必要なことでしょうか? こうした成分が配合された蛍光増白剤や柔軟剤を使うことは、汚れや匂いにふたをして、上塗りしているようなもの。落ち切らない匂いや汚れをごまかすため、新商品の開発ごとに刺激が強いものへとエスカレートしているんです。
一方、環境に負担をかけないナチュラルなクリーニングなら、お肌にもやさしいし汚れもかなりおちます。天然の洗剤などと言われているソープナッツなんかも、もちろんいいですよ♡ そもそも、普段の食事に気をつけていれば、体臭はきつくならないのです……。余談ですが、私は息子の夏の頭の匂いが特に大好き。なんだろう、生きてるって感じがするの。

物質的な豊かさは、内面の豊かさに直結しない
現代社会に生きていると、ありとあらゆるところからノンストップで流れてくる新しい情報。意識的に自分からシャットアウトでもしないと、情報の渦に飲まれてしまいます。まだアイデンティティが確立していないティーンや自己肯定感が低い人たちがこの渦にさらされると、特に、「今のままじゃいけないんだ!」「まだまだだ、私!」と思ってしまう傾向にあると思うんですよ。実は、若かりしころの私だって、そんな一人でした……。
皆さんは最近、「今あるもので十分!」「生きてるだけで素晴らしい!!」という感覚を、しっかりと味わったことがありますか? それとも、「もっともっと上書きして、さらに着飾ってキレイにならなくちゃ」「○○さんちもやっていたから、うちでも新しいの買わなくちゃ」「しみが気になるから、まだ使い切れていないものもあるけど新しい化粧品買わなくちゃ!」ーーなんて、知らないうちに躍起になってませんか?
マイクロプラスチックの話から少し飛躍してしまいましたが、これまでこのシリーズで、美容や健康、断捨離、食生活までいろいろと書いてきて、そこからいろいろなことを突き詰めていくと、ふと気づくんです。物質的な豊かさは内面の豊かさには必ずしも直結しないんだなって。「あれも欲しい!これも欲しい!」となってしまう本当の原因は、きっと全く違うところにあるんじゃないかって……。実際、心の奥深くでうずいているその本当の原因を満たしてあげるだけで、物欲がなくなるケースもあります。断捨離をする時なども、「収納する棚やカゴを買い足す前に、まず不要なものを手放すことが大事!」なんて、よく言われてますよね。
これまでこのブログシリーズを読んで、もしあなたもプラスチックフリー生活に少しでも興味をもってくれたのなら、新しいお役立ちアイテムなどを追加する前に、まずは不要なものやこと、考え方などを減らしていくことをお勧めさせてください。
「ゼロ・ウェイスト・ホーム」を書かれたベア・ジョンソンさんも、言っています。
ーー「減らす」ことは十分に可能ですし、少し練習すれば、「見たいものだけを見る」能力だって身につけられます。よく覚えておかなくてはならないのは、美しさというのはお店で買えるものではないということ。自分の内側から湧き出るはずのものがボトルに入っているわけがありません。
(書籍「ゼロ・ウェイスト・ホーム」より抜粋)

想いは具現化する
私の親世代は、戦争・貧困という私が味わったことのない苦難を必死で乗り越え、生き抜いてきた世代から育てられました。そのような背景もあるのだと思えば、つい「便利で安くて手間いらずなもの」に、価値を見出してしまうのも分かります。それに、その「便利で安くて手間もいらないもの」が、こんなに地球に影響を及ぼすと知りながら生活してきたわけでもないと思うんです。
だからもしかしたら、誰が悪いわけでもないのかもしれません。ただ、私たちが世代を超え、時代を超えるとともに分かってきたこのマイクロプラスチックのような深刻な環境問題こそ、汚れや匂いにふたをして、上塗りしてごまかすような行為は続けてはいけない、二度と同じ間違いを起こしてはいけないと思うんです。
私は、これからもKoKeBeeのアンバサダー活動などを通じて、子どもたちに美しい地球を残すこと、そしてそれ以上に、周りの人や環境、地球全体に感謝しながら共存していく術を、まわりへ伝えていきたいと思っています。想いは現実化すると信じているので、私たち大人から、意識を変えて感謝の心で生きていき、子どもたちの見本となれたらなぁって思います。
最後に私からのお願いです
高田先生から伺ったことをまとめてきたはずなのに、最終的には、断捨離哲学から日本の歴史にまで話がおよんでしまうとは、書いてる私もびっくり! つい、熱くなってしまいました。やっぱりすべてはつながっているんですよね〜。
地球を守る暮らし、地球環境に負担がない生活の方がいいのは、誰しも分かってはいること。でも、いきなり「地球を守ろう!」と言われても、困ってしまうことも多いですよね。
そこで、お願いです。私のこれまでのブログを読んで気付いた新しい発見や感想を、ぜひ周りの人にシェアしてください。疑問に思ったことや、もっと知りたいと思ったことは、そのままにせずに調べてみてください。「ここちょっと違うんじゃないの?」と思う箇所があったとしたら、どう違うのか考えて、文章にまとめてみてください。そうすることで学びがもっと深まり、それはいつしかたくさんの人たちの知識となって広がります。
そうして実際に考え行動をしていくと、時に壁にぶつかることもあるかもしれません。そんな時は、ぜひ皆で一緒に考え、行動しましょう。同じ思いの仲間はたくさんいるんですよ。情報に溢れ過ぎている現代だからこそ、何が大事なのか自分で考え、一度立ち止まってみましょう。
毎朝目が覚めて一日をスタートし、一日を終えてまた次の日を迎える。これって、決して当たり前のことじゃないんです。でもそんな奇跡に感謝して、皆の幸せを持続していくためには、まずは本当のことを知ることが大切だと思うから……。
これにて、高田先生シリーズを終えたいと思います。これまで読んでくださって、どうもありがとうございました!
P.S.
震災後、なかなか海へ行けていなかった私。
高田先生と調査でご一緒した海岸は、私が生まれ育った町にあって、幼いころ海水浴をした思い出の場所でした。これも運命なのかなと、つい思ってしまいます。
姿形はすっかり変わってしまったし、やっぱり海はまだ怖いけれど、子どものころの家族との楽しかった時間を思い出すことができました。
