こんにちは
KoKeBee認定プラスチックフリー生活アドバイザーのまきです。
昨夜、子どもが寝て静かになった後にベットの上で「The Story of Stuff Project」という映画を観ました。
この記事では、この映画を観ての私の率直な気持ちと感想を皆さんとシェアしたいと思います。
私は今まで、結構な数の環境問題やプラスチック問題に関するドキュメンタリー映画などを観てきました。
ほとんどの映画では、プラスチックが海に流れついてしまった結果どんな影響を海の生命体に及ぼしているかとか、捨てられた後のプラスチックにGPSをつけて一体どこに最後は辿り着いているのかなど。
プラスチックが「ごみ」になってしまった後の問題について取り上げられています。
プラスチックが自然界に影響を与えていることを伝える映画はたくさんありますが、
このThe Story of Stuff Projectは「捨てられてしまった後ではなく、プラスチックがどこから来るか」というプラスチック問題の中ではあまり話題になっていない根本の問題について私たちに問いかけています。
プラスチックは軽くて丈夫です。
プラスチックはうっかり落としても壊れません。
プラスチックの使い捨て素材に変えることで家事が楽になります。
プラスチックは、あなたの暮らしを豊かにします。
こういった広告文句でプラスチックの製品は暮らしの中に入ってきて「わぁ~すごい」「なんて便利なの」と人々を驚かさせて、私たちは気づいたらプラスチック素材の虜になっていましたね。
軽くて丈夫な上に耐久性まであるの??
しかも安い!
こう聞いていると、まるで魔法のような奇跡の素材ですよね。
プラスチックは丈夫で長持ち
耐久性が強く半永久的
というプラスチックのメリットが今となっては環境破壊の原因になってしまっています。
あなたはこのことについてどう思いますか?
一回だけ使って捨てて、捨てられたプラスチックはほぼ永久に残るのです。
大切なのでもう一度言いますね。
プラスチック製品のほとんどは1回だけ使われて、ゴミとなり永久にこの地球上のどこかに残るのです。
例えば、外出中に暑くなり、喉が渇いたからとコンビニで買ったペットボトルの水。
出先にお腹が空いたので買ったお寿司は、プラスチックの容器に入っているかも知れません。お寿司と一緒に魚の形をしたプラスチック入りの醤油もついてきます。
ちょっと喉が渇いた、ちょっとお腹が空いたと私たちは買い物をすることがありますよね。
でも、買う時に「この使い終わったゴミってどこに行くのかな?」と考えないじゃないですか?
むしろ、考える人の方が少ないかも知れません。
言われてみえば、考えたことないと思ったあなたにこそ、この映画は観て欲しいなあと思います。
知っている方も、知らなかった方いるかも知れませんが、2018年までは、中国が世界のプラゴミを引き受けてくれていました。
海外から資源ごみを輸入して、それをリサイクルすることで、中国は資源不足を補ってきました。
輸入量はどんどん増え続けて2000年代には世界中のプラスチックゴミの6割を輸入していたと言われています。
と同時に中国内でも、経済の発達により、プラスチック消費国になってきました。
すると想像できると思いますが、自分の国から出る大量のプラスチックごみだけでも大変なのに、環境汚染の原因となる海外の資源ごみは「もう要らない!」と海外からのゴミの受け入れを禁止したのです。
そして、今度は近所の東南アジアへゴミの受け入れは移動しました。
大きな中国で引き受けていたゴミを小さなアジア諸国で処理できることはできません。
タイやマレーシアなどは、今、深刻なゴミ問題に悩まされています。
ゴミがリサイクルできない原因は、地域の管理マネージメントが出来ていないからです。
と言われていますが、本当にそうなんでしょうか。
では、その管理マネージメントを作るのは、誰なのでしょうか?
ゴミを引き受けてしまったその国の行政なのでしょうか?
それとも、ゴミを無責任に送りつける国側の責任なんでしょう。
そもそも、豊かな国のプラゴミを引き受けているのは、貧困層の多い小さな国だったりします。
それでは、ますます社会の格差が広がってしまいますよね。
インドのゴミ収集の地域では、そこに住んでいる人の寿命が他の国と比べると10年から15年も短いということも言われています。
リサイクル産業は、貧困層の上になりたっているのです。
あなたも、私も、このことを知らなければいけなせん。
そして、考えなければいけません。
あなたの捨てたゴミを、違う国の誰かが片付けてくれているという事実を。
そして、その量は終わりもない途方にくれる量です。
低賃金で、健康被害と向き合わせです。
プラスチックを生産する企業は、この背景に目を向けなればいけない時にきているのではないでしょうか。
結局、ゴミの問題は、始めに作る企業の責任問題の放棄からきているのだと思います。
世界のプラスチックの製造は年間40トンと言われていて、15年前のプラゴミの91%はリサイクルされていないといわれています。
内訳は以下です。
- 32% 環境汚染
- 40% 埋めたて
- 14% 焼却
- 14% ダウンサイクル
- 2% リサイクル
リサイクルされているのは2%しかないというのは驚きの数字ですよね。
プラスチックは、見た目が同じでも違う種類のプラスチックが何重にも重なっていたりして、実際には非常にリサイクルがしにくいのです。
例えば、紙の牛乳パックなども、一見、紙にみえますが紙パック製といっても紙だけではありません。
紙だけだと中身の液体が漏れてしまうので、防水フィルムなどの加工もあり六重層の違うプラスチック加工がしてあります。
私たちは、使い捨てのプラスチックを気軽にかって、気軽に捨ててしまいますよね。
リサイクルのゴミ箱に入れたから「リサイクルされるであろう」と思ってしまいがちですが、この機会に、プラスチックはリサイクルに入れても、リサイクルされないかも知れないと疑うことも大切だと思います。
リサイクルがちゃんとされないのならば買わない方がいいのかも知れないです。
私たちにできることはとてもシンプルです。
「なるべく使い捨てのプラスチック製品を購入しないこと」
これだけです。
- 牛乳が必要なら紙パックではなくて、牛乳瓶で購入する
- 粉製品が買いたいならプラの袋ではなくて紙袋に入っているものを選ぶ
- 量り売りのお店を探してみる
- ファーマーズマーケットや市場で買い物する
結局は、私たちの毎日の暮らしを変えていくしかないのです。
私たちの毎日の暮らしで使うものが、他の国の人たちの生活に影響を与えてしまうのですから、私たち一人一人の意識を変えるしかありません。
地球や、同じ地球で暮らす他の国の人たちのことを思いながら、みんなに優しい暮らしへとシフトしていかなければいけないのです。
きっと、頭では自分たちが捨ててゴミがどこか違う国にいっているのかということは想像しやすいかも知れません。
でも、実際にどんな状況なのかということは、その場面は想像しにくいですよね。
「百聞は一見にしかず」という言葉があります。
話を聞くよりも、このドキュメンタリー映画を一度いた方がきっとあなたの心に止まると
思います。
ぜひ、この映画を観てみて下さい。
そして、今のあなたに何ができるか考えてみて下さい。
きっと、この映画があなたの心を動かしてくれると思います。
KoKeBee認定プラスチックアドバイザーたちが近々、この映画の上映会を行います!日本語字幕付きで、参加は無料!
詳細はまた追って記事にしますので、お楽しみにお待ちくださいね。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。