おはようございます。KoKeBeeプラスチックフリー生活アドバイザーのまきです。
今日は少しだけ深刻なお話をさせて下さい。日本ではあまりというか全然知られていないニュースだと思います。
繊細なニュースなので、もしかすると感受性の高い方は少しショックを受けて悲しくなるかも知れません。
でも、あなたが知ることで「世界が良い方向へ変わる」ということを願いながら、この記事を今、執筆しています。どんなことでも、まずは知ることから始まります。
オーストラリアのNSWで起こっているみつばちの話し

オーストラリアのNSW(ニューサウスウェールズ州)では今(今も!)罪のないみつばち達が大量に処分されています。
「今も!」と表現したのは、この出来事の元となる原因の発端は2022年の6月!みつばちの脅威の寄生虫「バロアダニ」がNSW州内の港で検出されたことから始まりました。
(つまりこの知られざるニュースは1年ほど前から始まっていて、それが今も続いている状態ということです。)
このことはKoKeBeeの過去の記事で紹介しています。
(ちょうど1年前の今日、この出来事に関する記事をあげています。)
脅威!90%の人が知らない小さな存在!オーストラリアで起こっているハチとバロアダニの話を紹介
一言で説明すると、このバロアダニは、たちが悪くミツバチの巣箱に寄生すると成虫が弱るだけでなく、幼虫にも寄生するので成虫になれず、やがて巣ごと滅ばせてしまうくらい脅威のあるダニです。
みつばちを滅ぼすくらい大きな影響力をもつ小さなダニだということです。
この1年間ほどで政府は養蜂家へどういった対応をされてきたのか?

このバロアダニは一度発見されると凄まじい勢いで広がります。なので(NSW州の)政府は速やかに緊急体制を取りました。
オーストラリアは唯一バロアダニのいない世界最後の大陸として認められていました。なので、バロアダニをオーストラリア全土に広めたくはない!広がっては絶対困る。ということは理解できます。
ただ、その対策には、問題点や疑問点が沢山ありました。
対策として、出されたやり方は被害甚大と「レッドゾーン」に指定された地域のミツバチを、NSW州の第1次産業省(DPI)が有無を言わさず片っ端から大量処分していることです。
みつばちを処分するために使っているのは、毒性の強さからヨーロッパでは既に全廃となった「フィプロニル」という農薬。
フィプロニルは、数年にわたって土壌や生態系への影響があることがわかっていますし、人体への健康被害も報告されています。
そんな怖いダニがいるんだったら、仕方がないと思う方もいるかもしれないので、前提としてみなさんにもお伝えしておくと、巣箱の中にバロアダニがいるかどうかは検査するとわかります。
ここで出てくる問題は、検査をせずにどんどんと巣箱を処分していることです。
(推定でこれまでに30000個以上の巣箱を処分したと言われています。と同時に野生のハチも絶滅の危機。)
養蜂家がゲートに鍵をかけてもフェンスを壊して侵入するなど強引なやり方で敷地へ入ってきて、逆らうと法外なペナルティを要求されています。(場合によっては億単位の罰金!)
やり方が余りにも残酷すぎるし、問題となっている肝心なバロアダニの被害は広がるばかりです。
養蜂家の方はみつばちと生涯を共にする存在なのでほかにももっと効果的なバロアダニの対策を知っているはず。
今のやり方を続けていても何の成果もありません。むしろ、罪のないミツバチたちを失い続けていくだけです。
この話を聞いて、あなたはどう思いましたか?
まず、みつばちといってあなたは何を思い浮かべますか?はちみつ?それもありますね。
みつばちの大きな役割として受粉があります。
みつばちが減ることで、実際に色んなビジネスにも支障が出てきています。受粉をしてくれるみつばちが激減したため、十分な農作物が実らずにビジネスを継続することができなくなってきている農家さんも実際に出てきています。
農家ビジネスがうまく廻らなくなるということは決して他人事ではありません。
スーパーや市場に行っても、安心して美味しい野菜や果物が購入できなくなるのかもしれません。
みつばちがいるから、受粉があり、野菜が育ち、私たちはそれを買うことができています。
(知らない方のために、世界の食料の9割を占める100種類の作物種のうち、7割はみつばちが受粉を媒介しています)
当たり前の話しなのですが、野菜は決してスーパーで育てているわけではないのです。
お店にいけばいつでも手軽に食材を買うことができるので、普段そこまでは考えない人も多いかと思いますが、あなたの見えないところで、あなたの食卓に食べ物が届くまでには沢山の人やものが介しながら届いているのです。
KoKeBee代表の佳子さんが地方団体の説明会へ参加
以下 佳子さんの投稿より
↓
先日、「この事態をなんとかしよう」という地元団体による説明会があったので、参加してきました。
この説明会には商業、そして個人で養蜂をしている方も参加されており、みつばちを守りたいという愛情の深さと思いから現状や解決に向けてすべきことの理解を深めるとともに、同じ想いを抱えて活動するハートの熱いみなさんに会い、とても勇気をもらいました!
すぐにできることの解決策としては、一人でも多くの人にこの事実を知ってもらうこと、署名や募金活動です。
みつばちの世界は、いろんな意味で聖域だと思うのです。それは、こんな風に壊しては決していけない世界だと思っています。
数年前にひどい山火事が起きた時も、山の巣箱は焼け去り、山からみつばちが消えました。
それでも数年後にはみつばちが着実に山に戻って来てくれたことを思い出せば、何億年と地球に生きてきたみつばちの生命力はきっとそんなに弱くないはずと希望が湧きます。
ただ、まずこの不可解な虐殺を今止めなくては、本当に取り返しのつかないことになってしまう。
まだ幸いにも、この問題が起きているのは、オーストラリア国内のごく一部の地域です。
なんとかこの虐殺とバロアダニの拡大を防ごうと、今たくさんの人々が動いています。
例えば、養蜂家の方が州政府に対して起訴を起こしたりしています。州政府と裁判をするということはとても簡単なことではありません。
だからといって罪のない小さな生物を処分してしまうのは指を加えてみているわけでは、どうにもなりません。
私たちは時として、勇気を出して「おかしいことにはおかしい」と声をあげることも必要なのです。
バロアダニの被害は、まだオーストラリア全土に広がっているわけではありません。
ですが、このままではみつばちたちは助からない。
未来のために私たちに今できること。

それは募金や署名に協力をすること
こちらはオーストラリアのサイトになりますが、署名はどこに住んでいても出来ます
署名するために、署名活動の意図が分かるように日本語訳もつけておきました。
「ドルフィからのメッセージ:
“DPI(ニューサウスウェールズ州農業産業部)は、蜜蜂の非科学的で非人道的な殺害と、NSW全域での野生の蜂への毒害を続けています。
環境を守るために、この恐ろしい蜂の殺害を止め、世界中の他の国と同じように、科学的かつ実証済みの方法でバロアダニの管理と治療を始める必要があります。
私は弁護士スチュワート・レヴィットを起用し、最高裁に永久差止命令を申請するための資金を集めています。蜜蜂の殺害を止めるためにお手伝いを考えていただけると幸いです。
日本に住んでいるあなたには遠い国で起こっている出来事のように思うかも知れません。
でも、心優しいあなたの心が何か感じたはず。
あなたは今日の話を聞いてどう感じましたか?
ぜひ、あなたのまわりの大切な人と話してみて下さい。この想いの輪を広げていきましょう。